アマチュア野球界に革命を

中学硬式野球チームと社会人硬式野球クラブチームの取り組み

概要

中学硬式野球チームの「東京ベイボーイズ」と、社会人硬式野球クラブチームの「東京LBC」の2つが世代を超え合体することが明らかになった。これはアマチュア野球界にとって、ひとつの大きな革命と言える。互いの代表が今回の取り組みについて語った。

野球の活動は横には何層も分かれているが、縦軸が無かった

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菅原 日本の野球は日本独自の部分があるため、もっと世代を超えて連携が取れる活動システムを作りたいと思った。東京LBCは、もともとは大学や実業団などで硬式野球をやりたくても出来なかった人が集まって出来たチームであり、再度野球をやりたいと思った人が野球をやれる場所として存在してきた。
今回の構想としてはヨーロッパのサッカーをイメージしている。長年の仲である坂本さんに構想について話し、同級生ということもあり意気投合。東京LBCの活動も20年近くになり、いよいよその時なのだと準備をした。

坂本 今まで野球のやり方はひとつしかなかった為、その弊害として早熟でないと選手は生き残れなかった。成長が遅くても野球ができる環境が必要。野球の活動は中学、高校、大学と横には何層も分かれているが、縦軸が無い。独立リーグなど選手としてプレーする環境が増えているなかで、私たちがこういう縦軸のスタイルでやっているというのを伝えたい。
ただ横の層でやっていくだけではなくて、こういうスタイルもあるんだということを知らせていくことが大事。周りが真似してくれるようなものを作れたらいい。

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野球だけじゃなく、人を伸ばす。違う所からの視野を

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坂本 これまで中学生が大人と肌を合わせて野球をやることはあまり無かった。大人は筋力や体格などが違うため同じ球速130km/hの球でも見え方が違う。中学生が、高校野球や大学野球をやっていた人達と一緒に野球をするという経験は新しい刺激になり、学ぶものは絶対にあると思う。
そして中学生がクラブチームの人たちから学べるのは野球のことだけではない。視野が広がり、違う所から物事を見れるようになってくるはず。大人と接することは、人を伸ばす。こういうことは、いままでありそうでなかった。

菅原 時代が変わっていく中、少子化で子供たちの数は減っている。昔のように家の前でキャッチボールをする姿を見ることも減った。高校から大学までは野球をやれる環境が整っているが、そこから先が本当に狭い。
でも子供より大人の方が数が多いわけで、だからこそ、野球をやりたい人が野球をやるための一貫したシステムがあってもいい。
そういう事ができれば、もっと活発な良いチームも増えていくのではないだろうか。

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同じユニフォームを着て、同じ野球をやり、1球のボールを共に追う

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坂本 大人と子供が同じユニフォームを着て、同じ野球をやり、1球のボールを共に追う。
大人は予測ができるので経験値でやってしまうところがあるが、子供は青々しいというか、まだ分からないから必死にガムシャラでやる事が多い。お互いに刺激になると思う。
今考えているのはクラブチームの人がボーイズを応援してくれたり逆にボーイズがクラブチームを応援にしに行くこと。平日だから難しいかもしれないが是非そうなってほしい。
本当にいままでありそうでなかった。年齢とかは関係ない。もちろん、いろんな問題があったりするかもしれないが、多くの可能性があり、予測がつかないからこそきっと楽しいはず。

今後の展望

菅原 チーム名を統一しユニフォームも将来的には統一していく。きっと愛着も湧いてくるはず。
野球の力というものを広げたい。
10年、20年経ち、かつてボーイズでプレーしていた選手がチームに戻ってきたり、親子で一緒に野球をする事ができたら素晴らしいと思っている。

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